2015年 06月 01日
行くぜ、東北。(その1)
最近では、東京発の「被災地ツアー」を探してもほとんど見つからない現状
ですが、本当に復興は進んでいるのでしょうか?
2013年に「遺体 明日への十日間」という映画を観ました。
釜石市の遺体安置所で、遺体の尊厳を守りながらも、一刻も早く家族と再会
させる為に尽力した人々を描いた作品です。
ニュースだけでは感じ取れなかった、その場所にいた人たちの想いがほんの
少し理解できたように思いました。
それから、使途を特定した《ふるさと納税》という形で釜石市や南三陸町に
寄付をしてきましたが、今どうなっているのか、この目で確かめなければ
いけないと思うようになってきたのです。
運転に自信があれば、レンタカーを借りて被災地を回ることも可能ですが、
そうでない私が選んだのは、被災地や現地ガイドさんのお話がたくさん
組み込まれた旗持ち観光ツアーでした。
1日目は塩竈で名物のお寿司を食べ、日本三景の1つ『松島』を遊覧船で
めぐります。
でも、私のメインはその次の『日和山公園』でした。
石巻市が一望できる桜の名所とのことでしたが、5月末にはつつじの花も
終わり、木々が青々と茂っていました。
旅行前にパソコンで下調べしていたとはいえ、そこから見える光景には
胸を締め付けられました。
「がれき」こそありませんが、海沿いは広い平地になり、一面何もなくなって
しまっていました。
良く見ると、その平地にはたくさんのお墓が建っています。
震災で亡くなった方の新しいお墓だそうです。
公園の一角には、震災前の写真が掲げてあり、今と比較することができます。
テレビでは何度も観たはずの光景なのに、ずっとずっと胸に迫るものがありました。
その日は南三陸温泉ホテル観洋に宿泊しましたが、部屋から見える海は穏やか
で、津波がくるとはとても信じられません。
窓を開けると、ウミネコがご挨拶に来てくれました。